食物アレルギー
治療の基本方針は「正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去」です。
一昔前の時代では、原因食物を摂取し、症状が出たら食べるなという指示が出ていましたが、現在は食べられる量を摂取していくことで将来的に摂取可能になる可能性が高くなることが分かっており、不必要な除去は成長発達や生活へ支障となりえます。
しっかりと診断し、適切な治療を行いましょう。
食物負荷試験
食物負荷試験は、食物アレルギーの確定診断または現時点での摂取量を知る検査です。
血液検査、皮膚テストなどは補助的な検査であり、陽性でも実際に摂取して症状が必ず出ると限りません。診断と治ったか(耐性獲得)を確認する目的があります。
アトピー性皮膚炎
定義:寛解、増悪を繰り返す、掻痒(かゆみ)を伴う湿疹と言われています。
しっかり、ケアをして悪化を予防することが、大切です。
保湿の塗り方、保湿剤の使い方を外来で実践しながら説明していきます。
かゆみがひどくて睡眠不足、日中の集中力低下などをきたし、日常生活に支障をきたすこともありますので乳児期からしっかりスキンケアも含めて肌を良くしていきましょう。
アトピー性皮膚炎の関連サイト
https://www.maruho.co.jp/kanja/atopic/
(アトピーの治療薬)
・ステロイド外用薬: 炎症を抑える効果があります。
・ステロイドではない外用薬(軽度なかゆみ、炎症を抑え、皮膚のバリア機能を良くする)
・ジファラミラスト(モイゼルト)
・デルゴシチニブ(コレクチム)
・タクロリムス(プロトピック)
注射
ディピルマブ(デュピクセント)
ネモリズマブ(ミチーガ)
https://www.maruho.co.jp/kanja/atopic/mitchga/
内服
JAK阻害剤:ウパダシチニム(リンヴォック)
https://rinvoq.jp/ad/index.html
治療の目標
かゆみがない日常生活が送れるようにサポートさせていただきます。
成人のアトピーで悩んでいる方も受診できますのでお電話で予約をしてください。
注射は診察初回で接種はできません。
舌下免疫療法(スギ、ダニ)
スギ花粉症やダニによるアレルギー性鼻炎を治すことができる治療法です。
【適応】
・五歳以上
・花粉症症状が辛く、生活に支障がある場合(夜何回も起きてしまう、授業に集中できない など)
・通年性の鼻炎
・気管支喘息がある
児のご家族の方でも花粉症でお困りの方はお声かけください。
個人差はありますが、8割程度の効果があるといわれています。
内服のみの簡単な治療ですが、初回内服、増量時(1週間後)にアレルギー症状が出る可能性があるため院内で内服を行っていただきます。治療開始後1年目から効果が現れ、3~5年は継続する必要があります。
即効性がる治療法ではありませんので毎日内服を継続していただきます。
1、2か月おきの受診を推奨しており、副作用、内服状況等を確認します。
薬価としては、3割負担で1,500~2,000円程度です。
スギ花粉症に関しては、スギ飛散時期(1~5月)には治療を行えません。
ダニの舌下免疫療法はいつでも開始可能です。
舌下免疫療法の詳細は下記サイトをご参照ください。
鳥居薬品 http://www.torii-alg.jp